生産性① – 伊賀泰代

 

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

 

 

日本企業と海外企業の差を埋めるためには?

伊賀さんは以前にも「リーダーシップ」をテーマにした採用基準という本を書かれている。日本企業が伸び悩む2大原因が個々のリーダーシップ、そして生産性にあるという。マッキンゼーというが世界を代表とするコンサルティングファームの人事部門で数多くの優秀な人をみてきた末にその結論にたどり着いたのだろう。本書はその2大原因の一つである生産性を取り上げた本だ。沈みゆくかつての経済大国日本で働く全ての人が意識していきたい

 

look downstairs into stairwell whirl

生産性とは?

生産性は「大きな仕事ができる能力」ではない。生産性はインプットに対するアウトプットの比率で表されるもの。

生産性を上げるには、「成果を上げる」と「投入資源量を減らす」というふたつの方法があると理解したうえで、安易に投入資源量を増やさないこと、そして、コスト削減だけでなく付加価値を上げる方法も併せて考えることが必要なのです。

伊賀 泰代. 生産性 (Kindle の位置No.327-329). ダイヤモンド社. Kindle

 アウトプットの大きさだけではなくて、生産性を上げるためには少ない資本投資から大きな成果を生むことが必要となる。だから、生産性を上げることは、

  1. 資本投資を減らす (インプットの労力を減らす)
  2. 成果を大きくする (アウトプットで得ることを増やす)

というアプローチがある。そして、その中に改善と革新という2つの方法がある。

それぞれを達成するための手段として、イノベーション(革新)とインプルーブメント(改善)のふたつがある伊賀 泰代. 生産性 (Kindle の位置No.412-413). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

このインプット/アウトプットのアプローチとイノベーション/インプルーブメントの2×2のアプローチから、生産性を高める方法は4種類に分類される。

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飛躍的な変化を期待するのはイノベーションです。ビジネスにおけるイノベーションが発生しやすい条件はわかっています。

 

非技術部門における生産性概念の希薄さにあると考えています。前述したように技術分野のイノベーションは、純粋な知的好奇心や研究中の偶然からも生まれます。しかしビジネスイノベーションを起こすためには、「一気に生産性を上げて、現状の問題を解決できる画期的な方法はないか?」という強い希求心が必要です。
伊賀 泰代. 生産性 (Kindle の位置No.650-653). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

イノベーションが起こるのは、

「目標を定めて達成化していないけれど、ちゃんと社会的に保険でまかって欲しい」という先進的な分野で、ばむしゃらにイノベーションを求めた時になります。

自分が求める生産性向上のためには何が必要か、この2×2の切り口からぜひ考えてみてください。

 

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