23区内の建物取引価格の平均価格(平米あたり)が視覚的に分かるヒートマップを前記事で示しました。
実際に購入に辺り行政区毎の値段は結構気になるところだと思います。この10年間での平均取引価格です。
千代田区 | 1,177,818 |
港区 | 1,102,857 |
渋谷区 | 992,398 |
中央区 | 971,583 |
目黒区 | 834,860 |
文京区 | 824,097 |
新宿区 | 823,510 |
品川区 | 789,516 |
台東区 | 760,777 |
豊島区 | 730,315 |
世田谷区 | 677,906 |
墨田区 | 647,222 |
中野区 | 645,677 |
大田区 | 631,217 |
杉並区 | 616,512 |
江東区 | 616,348 |
北区 | 578,609 |
荒川区 | 540,030 |
板橋区 | 515,870 |
練馬区 | 494,785 |
江戸川区 | 416,819 |
葛飾区 | 383,311 |
足立区 | 355,520 |
トップ3は千代田区、港区、渋谷区ということが分かりました。やはり都心に近く地価が高そうな場所がトップを飾っています。ボトム3は江戸川区、葛飾区、足立区でした。都内も西高東低といいますが東の方に位置する区の住宅は都心部と比べると安く住宅が購入できそうです。しかし千代田区と足立区では3倍くらい価格が違います。2人家族が55㎡, 4人家族が85㎡の居住スペースが必要(http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/hakusho/h20/data/html/js008030.html)と計算すると、それぞれ、千代田区では約6500万円、1億円、足立区では約2000万円、3000万円となります。値段感に結構差があります。予算や間取りを予め設定しておくとどこにどれくらいの広さの家が買えるのかはなんとなく想像ができるはずです。
もう少し細かい範囲での価格情報を紐解いてみます。住所(大字)毎の価格を見てみます。全ての取引データを分析するとトップ10は千代田区霞が関、千代田区神田松永町、新宿区市谷八幡町、中央区八重洲、千代田区有楽町、千代田区神田鍛冶町、千代田区鍛冶町、千代田区紀尾井町、千代田区神田佐久間河岸、中央区京橋、、、といった区域が並びましたがほぼ用途が事務所に限られます。住宅用途での取引に限りデータを絞って分析をし直してみました。
トップ10
千代田区神田紺屋町 | 2,300,000 |
港区麻布狸穴町 | 1,678,322 |
港区麻布永坂町 | 1,562,500 |
千代田区四番町 | 1,548,336 |
港区元麻布 | 1,488,870 |
千代田区富士見 | 1,431,008 |
港区虎ノ門 | 1,309,753 |
千代田区神田淡路町 | 1,280,568 |
港区六本木 | 1,221,687 |
渋谷区松濤 | 1,200,548 |
ボトム10
大田区城南島 | 194,000 |
江戸川区鹿骨町 | 237,500 |
足立区神明 | 252,676 |
足立区辰沼 | 268,537 |
葛飾区西水元 | 271,171 |
足立区大谷田 | 282,253 |
足立区六木 | 285,996 |
足立区小台 | 298,645 |
足立区西保木間 | 302,709 |
足立区堀之内 | 305,467 |
上位のランクの町はやはり港区千代田区の名だたる住所が目立ちます。
下位にランクされる住所を見てみると、足立区が目立ちます。また、都心から離れるほど価格は安くなる傾向にあります。
原稿執筆時点で元麻布で売り出し中のマンションを見てみたら250〜350万円/㎡くらいの値段がついており高すぎて動悸がでるほどでした。10年間のマンションの状況を追ってみても実情を知るには足りません。マンションの取引価格はリーマンショックの後に高騰してきており不動産バブルという言葉もチラチラ聞こえるような状況です。分析は空間的時間的にも広がりを持つべきなので、時間的な要素を見てみましょう。マンション取引1件あたりの単価(取引価格)は最近になってどんどんと伸びています。ただ、単位面積あたりの価格(平米単価)はそれを上回って高くなっています。
何故かと言うと、取引する平均の家の広さが狭くなっているためです。以前は60㎡くらいが平均だったのが今や55㎡程度で10%程度狭い家が買われています。
今は家は高くなっているのに狭くなっているという不動産の値上がり期だということが分かります。こんな風にデータをみてみるとお金を出しても以前より小さい家しか買えない可能性すらあるため、単位面積あたりの価格を比較することは大事だということが分かります。割高になっている不動産を買うのはできれば避けたいものです。時間に余裕がある人であれば、割安になる時期を待ってもいいかもしれません。しかし、待っても賃貸料は取られるばかりでさっさと買いたいという人は出来る限り割高住宅を掴まないためにさらなる分析をしていくことになります。
都内で住宅を購入する際に、地域ごとの住宅価格をまず見てみると住宅取引の情勢がよくわかります。
コメント