Superpower: Three Choices for America’s Role in the World
- 作者: Ian Bremmer
- 出版社/メーカー: Penguin
- 発売日: 2015/05/19
- メディア: Kindle版
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- 作者: イアン・ブレマー,奥村準
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2015/12/19
- メディア: 単行本
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Gゼロを提唱したことで有名なIan Bremmerの本。
以前と比較してアメリカの力が相対的に弱まった世界におけるアメリカ国外での問題、中国を中心とした東アジアの問題、ロシアへのウクライナの併合問題、中東情勢を抱えたアメリカがどのような選択でこれからを乗り切っていくのか。
原著が出版された2015年5月は中国バブルが崩壊する以前であり、Ian Bremmerが想定したよりは中国の勢いは弱まっていると言えるが、経済成長を続けており、世界第2位の大国であり、国内に大きな消費を抱えており、現在では輸出入による世界への影響はアメリカを凌ぐ。目覚めてきた獅子に対してアメリカはどのように対処すべきなのか?
経済が低迷するロシア、ウクライナへの併合問題をかかえる今、どのような対応が求められるのか。終わりなき戦争に突入したブッシュ政権。今後の中東情勢とどのように関わるのか。
アメリカが取る選択肢は3つにわけられて説明される。自国の国益を守る政策を取るのか、Moneyball approachとして費用対効率を重視した方針を取るのか、昔と同様にアメリカが世界を主導していくのか。現在行われている大統領選にこの本の主張は大きく影響するだろう。アメリカとの関わりが大きい日本も大きなこの方針に大きな影響を受けていく。
原著をゆっくり読んだので一気に頭に入ったわけでないので細部まで理解できたわけではないのですが、地政学リスクとして今の世界の情勢をアメリカ主体の目線でどのようにとらえているのか非常に勉強になります。通して読んでみて、筆者の考えの根底には、アメリカはやはり今までsuperpowerであったし、現時点でも世界でトップのGDPを有する国であり、王道を行くべきだという考えがあるように思います。
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